総理府が行った「余暇時間の活用と旅行に関する世論調査」からの1解釈を紹介する。

       尚この調査はH3、H6、H11と実施されているので過去の調査と併用して分析した。
      又詳細の分析、記述は公の発表を待つこととし、併せて余暇開発センター等他の機関に
   よる分析もあるので一般論を避け、余暇の行動パターン、旅行に対する意識分析に焦点を当て解
  釈した。質問項目が多数ある場合は、独自の判断で類型別に分類した。分析手法としては、質的変数
 と量的変数の関係についての分析であることに留意しつつ、主に棒グラフ、χ2検定、主成分分析によった。


T.余暇時間に対する考え方について


ChartObject 余暇時間の活用状況  ChartObject 余暇時間がもっと欲しいか

ChartObject 欲しい余暇時間の型

§考察

・余暇時間の活用については≒65%の人が活用していると解答していて、余暇時間をもっと欲しいと答えた人はH11は減少している。
・H11はもっと欲しい(37%)の内36%が平日の時間が欲しいと解答している。
これは、下記の長期休暇が増えた場合の希望として現在より約2倍の人が求めている、趣味・鑑賞の時間に対する欲求の現われではないだろうか





U.平日・長期(3連休以上)の余暇時間の実際の過ごし方と、長期休暇が増えた場合の希望について ChartObject 余暇の過ごし方(平日)ChartObject 余暇の過ごし方(平日)


ChartObject 余暇の過ごし方(長期増の希望)     (M・A)


§考察

1.余暇の過ごし方の推移を見ると、休養型より行楽や趣味・鑑賞などの積極型、参加型が増えており 時間の長短(余暇の型)に合わせた過ごし方が顕著になってきた。
2.H11の長期休暇の過ごし方を見ると、長期休暇が増えた場合の希望に非常に近似している。 休養型と行楽とがほぼ同じ比率である。
3.主成分分析で見ると、平日は休養型の固有ベクトルが顕著であって休日・長期は行楽型が それに代わる。そして主成分得点ではH11は他の年度に比べ高い値となり、余暇活用度の向上 を表していると考えられる。
  主成分得点は余暇活動度を表すと言える。χ2検定では1%有意となった。



V.国内旅行について、回数と日数の希望及び旅行先での実際の行動と希望、そして過去1年間に旅行に行かなかった場合の理由について


ChartObject 旅行の日数(回数多くして)
ChartObject 旅行日数(回数減らして)


ChartObject 旅行の行動(実際)
ChartObject 旅行の行動(希望)


§考察

1. 旅行回数を多くして更に日数を増やしたいと言う意見は調査回毎に減少してH11には現状で良いと同じ比率に なった。 2.旅行の目的・行動では温泉などが他を圧倒(≒145%)しているが、H11の実際行動は希望の姿にほぼ近似している。


過去1年間に国内旅行に行かなかった理由について


ChartObject 国内旅行に行かなかった理由 (M・A)



§考察

1.H11は旅行に行き難かった。その最大の原因は「お金の余裕が無い」ことである。
 比較数値では見えてこないが主成分分析すると(因子負荷量も)金銭的な理由が現れてくる。
2.解答比率の大きさでは、休みが取れないことが大きな理由となっている。


3.主成分分析
  Z=.597*T+.66*M−.226*F−.396*E 
     T: 休みが取れない M: お金の余裕 F:留守に出来ない E: なんとなく
  主成分得点:H3=−0.15 
           H6=−3.30        
           H11=  3.45   


※ まとめ

1.平日の余暇時間がもっと欲しいと言う意見が多いことは、更に充実した余暇や人生などへの欲求を示唆しているのではないだろうか。
2.余暇の行動の中で、行楽や趣味鑑賞など参加型・積極型が増えていることと、休暇の長短に合わせた行動のし方を変えている姿や長期休暇の場合の希望と実際の近似、趣味鑑賞への増加は生活の中での余暇の定着度を表しているのではないだろうか。
3.旅行の目的として、現在も自然景観や史跡・美術館鑑賞などの2倍の比率である温泉などへの期待が更に高くなっているが、このことは施設や費用面、交通手段などへの期待も大きいと言えるだろう。
4.旅行に行かなかった理由として、「金銭的余裕がない」が最も大きい原因であって現状の経済状況を反映していると言える。又見逃せないこととして、「家族が一緒に休みを取れない」や「健康・体力に自信がない」とする比率も増加してきていることを注目すべきではないだろうか。

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